げねのチラ裏

げねのブログです。だいたい音楽について語っていますが、たまに他の事にも触れます。気が向いた時に更新していこうと思います。

げねの日記 2023年 10月編

10/5


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 長谷川白紙さんがザ・フォーク・クルセダーズをカバーした「帰って来たヨッパライ」を聴いた。アレンジがとんでもないことになっている。初っ端からレゲエホーン連打、ドーン、ドーンと鳴り続ける低音、そして長谷川白紙印の不安定な音像はまさにカオスだ。そしてこの曲を聴き進めてアレンジにも慣れてきたと思ったとき、最後に主人公が生き返る部分でサウンドがさらに破滅的になり、もはや恐怖感すら煽るアウトロに突入する。生き返ってめでたしめでたしっていう感じでは全くないというのが音から伝わってくる。長谷川白紙はいつも想像の斜め上を行く

 

10/7


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 八十八ヶ所巡礼の「日本」を買った。自分が八十八ヶ所巡礼を知ったのは2014年後半から2015年前半くらいだったと思う。その後の2015年8月にリリースしたアルバムなのだが、「買うのは後でいいか」と思い8年ほど買わずにいた。今回聴いて「なぜ当時すぐ買わなかったのか」と思うほどいいアルバムだった。

 特にラスト3曲の畳みかけが良い。「幽星より愛を込めて」は自分の八十八ヶ所巡礼ランキングの中でも相当上位に食い込むほどの良い曲で、もしかしたら1位になるくらい気に入ったかもしれない。廣井さんのメロディメーカーとしての側面がこのアルバムでは爆発していた。「脳がとろける町888」でのShimizuさんのギターソロはエモーショナルだし、賢三さんのドラムパターンは複雑でいて多彩だ。このバンドはただの変態ではなく、直球のサウンドでも勝負できることを改めて実感した。

 

10/10

 道中、チワワが濡れた体をブルブル回していた。柴犬がやるといわゆる「柴ドリル」と呼ばれるものらしいが、この行為自体は犬に共通のものなので他の犬種がやることもあるだろう。この場合は「チワドリル」だろうか。

 

10/13

 酒が飲めない。まあ必ずしも飲む必要はないと思うけど。自分の場合はホッピーもだめだった。飲めないというのは、アルコールに弱い、美味さを感じることができないなどいろいろ意味合いがあると思う。自分も酒の味が苦手だったりというのはあるが、それ以前に酒を飲むと謎の拒否反応が起こるのだ。

 自分が酒を飲むとなぜか背筋に悪寒のようなものが走る。例えば、ジェットコースターに乗っている時の力が抜ける悪寒のような。母にこのことを話すと、風邪の時によくある力が入らなくなる感じの悪寒かと聞かれ「それだ!」と思った。そもそも、いままで酒を飲んでこういう現象が起こるという事例を聞いたことがない。この現象はいったい何なのだろうか。

 

10/15

 駿河屋で進行方向別通行区分のCDを買うかどうか悩んでいる。もちろん全てプレミア価格にはなっているんだけど、「男の、このシャクシャク感」と「にこにこプンプン丸」は比較的安い。しかもセール時には2800円になって、一般的なCDアルバムと同じくらいの価格で買える。駿河屋なので安心感はあるし、どうせこれからも買える機会がないんだったらここで買っちゃおうかなとか思ってしまう。

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▲「男の、このシャクシャク感」収録「仔犬大佐、挙兵。」のライブ映像。

 

10/17

 ブックオフ鏡音リン・レンのフィギュアを売りに行った。これは昔自作曲のMV撮影用に買ったもの (現在は非公開) なのだけど、このまま家に置いていても宝の持ち腐れであるし (今MVを作るとしたらPCで3Dモデルいじったりできる) 、フィギュアの価値が分かる人が持っていた方がいいだろう。

 というわけで、フィギュアは推しの彫像を欲するオタクが持っていた方が有意義であるというのと、CDの足しになる金が欲しいという動機でブックオフ (ホビーオフ?) に行った。合計で1200円ほどになった。もっと安く買い叩かれると思っていたので、少し得した気分になった。

 

10/20

 階段を上がっていたところ、左足が上の方に上がりきっていなかったらしく、そのまま足を段の部分に思いっきりぶつけ崩れ落ちた。周りの人にめっちゃ見られたので、これ以上目立たないように何事もなかったように立ち上がり歩き出したが、親指がめっちゃ痛かった。そして今も痛みが残っている。なので左足親指にできるだけ体重をかけないようにして過ごしている。とりあえず湿布を貼った。早く治って欲しい。

 

10/21

 近くの小さいリサイクルショップでTeenage Fanclubの「Bandwagonesque」が訳アリ中古として10円で売ってたので買った。このアルバムはアジカンのゴッチさんが音楽の道に進んだきっかけとして、Oasisの「Definitely Maybe」、Beckの「Mellow Gold」と共に挙げられていた1枚だ。

 CDを買って中身を見ると、想像していた以上に酷いありさまだった。ブックレット全体が液体をかけられた後に乾かされたようにベコベコになっていたのはまあいいのだが、一番大切なCD本体の記録面がとんでもなく汚くなっていた。CD全体にたくさんの傷や正体不明のシミがついていて、ティッシュで拭くと茶色い汚れが付着した。再生できるかどうかも怪しい。汚れの状態から推測するに、このCD全体にコーヒーのようなものがぶちまけられ、CDを傷がつくのもお構いなくやたらめったらに磨き、乾かされた後そのままここに売られたと思われる。そんなものを売りに出すな。

 まあ再生できなかったとしても、10円なのでいいだろう。CD本体を可能な限り磨いた後、半ば捨て鉢になりながらCDを再生機器に入れた。PCのスピーカーからは、何事もなかったかのように「The Concept」の優しいメロディが流れてきた。同時進行していたPCへの取り込みも問題なく完了し、割とあっさりと不安は解消された。


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 今回分かったことは、CDは意外とタフであるということ。恐らくレコードであればこううまくはいかないだろう。もしかしたらCDに記録された音源は、自分たちが考えるよりもっと遠い未来にも残るのかもしれないと考えた。最終的に再生はできたということで、結果オーライということにしておこう。そしてCD本体以外のブックレットやケースはすべて捨てた。

 

10/25


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 神聖かまってちゃんの「グロい花 feat. 戸川純」が配信された。かまってちゃんは来たるベストアルバムに向けて過去曲をいくつか新録し、発売前に先行配信している。

 この曲を再録するにあたるゲストボーカルとして、戸川純さんが参加している。戸川さんは脚に怪我をして車椅子生活になり、歌声も上手く出せなくなった。この「グロい花」でも、歌詞の発音も不明瞭な部分がある。しかし戸川さんの歌声はこの曲に凄い気迫を与えていると思う。この曲での戸川さんの歌声は、限界ギリギリの状態で這いつくばってもうどうにもならない場所からの呻き声のように聞こえる。の子さんの方が投げやりな叫びだとしたら、戸川さんの方はどん底からの呻きだと思う。ラスサビの最後の「もうどーでもいいんですけどねっ」の部分が世界への最後の精一杯の反抗のようで心に来る。戸川さんの歌を「ドラえもん」とか言っている奴らを張り倒してやりたい。

 戸川さんは最近ボイトレを始めたらしい。Twitterでグロい花の感想を漁っていると、この前行われた戸川さんのライブでの歌声が素晴らしかったという感想が流れてくる。近年の戸川さんは歌うことに対してポジティブな気持ちを持っているようで、バイタリティがわいているんだと思う。観客からエネルギーをもらい、それを糧に歌い続けているということは、素晴らしく尊い循環だと思う。

今のお客さんは、わたしのシリアスな曲を聴いて、泣いてくれる方々もいてくださるくらいなんです。それで、わたしのほうこそ、こんな歳になって、しかもケガの後遺症で太ってしまって、でもどんなに醜く歳老いても、歌を続けていこう、と励ましていただけているんです。

 

キワモノ扱いされた35年前のラブソング、戸川純の「好き好き大好き」が世界でバズった話 | TABI LABO

 また、チーナの柴由佳子さんがバイオリンとストリングスアレンジで参加している。これがすごく良くて、イントロ、サビの「そう思うとき」の部分、大きくアレンジがくわえられた間奏など聴きどころがたくさん。今までもかまってちゃんの曲に花を添えてきた柴さんが加わればまさに鬼に金棒だ。あと音質も上がったからかベースがはっきり聴こえる。かまってちゃんは粗削りな演奏のイメージがあるが、実はけっこうベースラインは動いている。この曲や「るるちゃんの自殺配信」、「砲の上のあの娘」のようなメロディアスなベースラインはもっと注目されるべきだと思う。

 

10/27

 novationのLaunchPadが欲しい。パッドを鍵盤のように操れるノートモードを使ってみたい。


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 ATOLSさんの「アイ」のビデオを見てからパッドを使っての演奏方法は気になっていた (ATOLSさんがこの動画で使っているのはAbleton Pushだが) 。この曲のピアノがピロピロ鳴っている部分 (動画では1:01~) では、パッドの同じ列を上下させて音を出している。こうしたパッドを鍵盤の代わりに使う方法は知らなかったので、最初は何をやっているのか分からなかった。

 LaunchPadではスケールのルート音とスケール内の音が鳴るパッドが光るので、スケールに沿った演奏や7thや9thを使ったコードを組み立てていくことが簡単になる。これなら鍵盤を勘でしか使えない自分でも理論的に使えそうだと思い、気になっている。自分はAbleton Liveを持っていないので機能をフル活用はできないが、MIDI入力の機器としては他のDAWでも使えるらしい。DTMerからの評価もかなりいいようなので、一度使ってみたい。

 

10/29

 家の近くにきれいな紅葉を見ることができると話題の場所があり、ふらっとそこに行ってみた。道には車の列ができており、駐車場は車でいっぱいだった。自転車で来て良かったと思いながら中に入ると、人でごった返していた。とはいえ赤と黄色の葉っぱはきれいで、紅葉の似合うちょっとした日本庭園のようなものもあった。何枚か写真も撮ったりした。

 そんなことをやっていると、紅葉をバックに自撮りをする一団とすれ違った。その一団は「なかなか映えない。顔が薄くなる」みたいなことを言いながらスマホ片手に歩いていた。こっちだったら良さそう、と自分の顔を引き立たせるための紅葉を探す一団に対し「そりゃあこんなきれいな紅葉に人間の顔ごときが張り合えるわけないだろう」と思いながら、一団からできるだけ離れるためその場を後にした。自分の中のスーモが「人間って、愚かだ」と言った。

 

10/31


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 ZOOMの定番マルチエフェクターMS-50Gの後継機種、MS-50G+が発売されるらしく、Twitterで話題になっていた。しかしエフェクトリストを見ると、エフェクト数が結構削られているらしい。ベースをやる兄弟が本器のベース版であるMS-60Bを持っており、自分はそれを触らせてもらったことがある。その時気に入った「Ice Delay」「Reverse Reverb」「Gate Reverb」が新型には入っていないらしい。しかし新型にはシタールシミュレーターが入っており、それも気になる。新型も旧型も魅力だなー。買えないけど (前述のエフェクトを使いたいときは兄弟から貸してもらう) 。