げねのチラ裏

げねのブログです。だいたい音楽について語っていますが、たまに他の事にも触れます。気が向いた時に更新していこうと思います。

げねの日記 2024年 2-3月編

2/2

 Tempalayがニューアルバム「((ika))」をリリースすることを発表した。早期予約特典で未発表曲もついてくるらしいので早速予約した。2021年に「あびばのんのん」のメロディアスさに感動し「次のアルバムが出たら買おう」と思って早2年半。俺の財布が火を噴くぜ。そして経済状況が火の車だぜ。


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2/5

 自分の前を歩いていた人が、ビートルズの「Please Please Me」のジャケットを模したクッションキーホルダーをバッグにつけていた。それを見た自分は「Please Please Me」を略すと「ぷりぷりみ」かな、ぷりぷりみ、と全くもって意味不明なことを考えていた。ふと我に返ると、自分があまりにひどい思考回路をしていることに気がついた。疲れているのかもしれない。


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2/8

 X a.k.a. Twitterがインプレゾンビまみれになり、Twitter以外のSNSには行けないと思っていた自分も「これは潮時かな」と思い始めてきた。そしてちょうどBlueskyの招待制がなくなったというのもあり、Blueskyのアカウント開設を検討している。ただSMS認証が必要で、電話番号を無暗に登録したくないという気持ちもある。

 

2/10

 Blueskyの登録に電話番号がいらなくなっていたので、アカウントを作ってみた。必要最低限の情報しか流れてこないので、今までTwitterが出してくるトレンドやおすすめに振り回されていたんだということを実感する。受け身ではなく自分から能動的に情報を取りに行くことを忘れていたのかもしれない。Twitterでは自分から発信する前に情報の洪水で思考が止まることも多かったので、Blueskyでは割と好き勝手呟こうかなと思う。

 

2/11

 「ちゅ、多様性。」を耳にするたび、作者である真部脩一さんの顔が浮かぶようになった。そして「くそネジ…くそネジ…」と思いながら進行の再生ボタンを押すことになる。進行は田中さんの曲を軸に4人がお互いの方を向いてバチバチやっている感が良いなと思う。逆に古都 (高野さんたちが入った後期以降) はメンバー全員が同じ方向を向いて突っ走っていくイメージがある。

 

2/14

 パレスチナで起きている様々なことに心を痛めている。というよりも、今 取り巻く理不尽さに憤っているという方が正しいかもしれない。

 今回のイスラエルによるパレスチナへの攻撃を擁護する人々も一定数いる。そうした人々が言う「パレスチナハマスが先にイスラエルの市民を殺していたから自業自得だ」という論理は、「パレスチナの人々は皆ハマスである」という前提がなければ成立しない。

 ウクライナ侵攻の際に、好きなミュージシャンが侵攻はTVの捏造であるという立場をとり、逃げる妊婦を「クライシスアクター」だと言っていた事を思い出す。役者だって誰かとセックスすれば妊娠するし、戦争の渦中にあれば被災者になるということを理解していないのではないかと思った。こうした考え方は、テレビなどのメディアは人を騙すために何でもできる (例えば、戦争をCGなどを使って事細かに再現する、大規模なエキストラを雇って逃げる人々を演出する、そしてそれができるほどの技術・金・権力がテレビ局にはある) という、ある意味ではファンタジーの世界観に片足を突っ込んでいるものだと思う。

 あらゆる人が脳内で勝手に「前提」を自分の中で作り上げて、それをもとにして話をしている。おそらく自分の中にもそうしたものはあるだろう。こうした前提をどこまで崩して話し合えるのか、できるだけフラットな目線で会話することができるかということが、これから重要になってくるのではないか。 

 

2/16

 指にまたあかぎれができた。前から指に切れそうな部分はあったが、最近は暖かかったので切れる寸前で持ちこたえていた。しかし今朝一気に気温が下がった影響か、危なかった部分が一気に裂けた。キズパワーパッド的な絆創膏がどんどんなくなっていく。

 

2/17

 「ボーはおそれている」が気になっている。「チンポがデカすぎる」「ホラー版ボボボーボ・ボーボボ」「チンコがデカすぎる」などの感想がネット上に多く上がっており、意味不明な映画かと思いきや「ユダヤ人のロード・オブ・ザ・リング」、「強迫性障害・不安障害」、「母と子・家族にの不和」などのキーワードも出てきていて、緻密に要素を組み上げていそうなのも惹かれる。だけど監督があの悪名高い「ヘレディタリー」「ミッドサマー」のアリ・アスターなので二の足を踏んでいる。そして3時間もある。確実に分かるのは、映画館では見ない方が良いということ。

 

2/18

 チーズフォンデュを食べた。とても美味しかった。鍋にこびりついたチーズまで全部きれいに食べた。しかし少しすると目眩がしてきて、強烈な眠気とだるさが襲ってきた。いつもの食後の眠気とは違うなぁと考えていると、これはチーズを溶かすときに混ぜた白ワインのせいかもしれないと気付いた。「酔う」という感覚がこういうものだとしたら、酒って世間で言われているほど良いものでもないのかもしれないと思った。

 

2/20

 街を歩けば、歩きスマホをする人間を見ない日はない。「自分は人にぶつかったことはないし、スマホを見ながらでもちゃんと歩けている」と思っている人間は一回考え直した方が良い。歩きスマホをしている人間は、自分の進路に人間がいようがお構いなしに突進してくる。歩きスマホの人間は歩く進路が不安定である。特にいきなり横から出てきたり人混みの中だったりすると、気が付いてから避けるために必要な時間がほとんどない。その上相手は何も見ておらず (スマホの画面は見ているが) 歩く速度を一切緩めないため、普通の人より数倍危険度が増す。そうなると、歩きスマホの人間の周りにいる人はその人から距離をとるよりほかない。歩きスマホをする人間は「自分がちゃんと歩けている」のではなく「歩きスマホの人間は急に突進してきて危険なので、他人が避けてくれている」ということを自覚してほしい。

 

2/23

 AIが悪魔の道具のようになっている。AIが出てきた当初それらが作りだした生成物は不完全なものだったが、それと同時に不完全だからこその魅力も持っていた。あさっての方向へ行く世界観や突拍子もないアイデアは絶対人間には出せないもので、手づかみでラーメンを食べるイラストなどはSNS上でちょっとしたネタになったりもした。

 少し時間が経ち、AIは他人のイラストを模倣するための道具になってしまった。作品にかける労力もこだわりも無く金稼ぎの道具としか見ていない輩が、AIイラストを使って金を稼ごうとし始めた。さらにAIの生成物は他人の絵を学習して生成されるものであるため、権利の侵害をめぐる問題はエスカレートの一途を辿っている。

 一部の人間がAIの独自性を潰すような真似をしたことで、AIはただ人間の模倣をするだけに至ってしまった。金だけが価値基準の人々が定石から外れる面白さを理解しなかったがために、AIの可能性が潰されてしまったのではないかと残念に思う。

 

2/26

 ボカコレが始まり、そして終わった。この前ボカコレのCMをテレビで見て、どこからそんな金が出ているんだろうと思った。ボカロPがそれぞれ曲を投稿するだけの祭りなのに稼げるのだろうか。皆がニコ動を見るから広告の視聴回数が増えて金が回るのだろうか。謎である。

 ボカコレの様子を見るときはいつも、流行りの要素を詰め合わせた曲をSNSで宣伝して回り一発当てようとする空気感に対する居心地の悪さ、そして良い音楽と巡り会えるかもしれないという高揚感が同居してなんとも言えない気持ちになる。ただおもしろい催しであることは確かなので、ついついチェックはしてしまう。しかし曲が多すぎて自分の好きなものを探すのが大変すぎる。全曲チェックをやってる人とか自分は絶対に真似できない。

 

2/29

 もう2月も終わる。個人的なことだが、3月からは自分を取り巻く環境が大きく変わる。不安でいっぱいではあるが、何事もなく過ごせることを祈ってやっていくしかない。そんな時、たまたまブックオフeastern youthの「感受性応答セヨ」を見つけて買ってきた。不安に立ち向かっていくときにはうってつけのアルバムだろう。明日はこれを聴きながら家を出よう。


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3/1

 今日はeastern youthの「夜明けの歌」を聴きながら家を出て、ゆらゆら帝国の「宇宙人の引っ越し」を聴きながら家に帰ってきた。外にいる間は竹内電気の「sexy sexy」が頭の中でずっと流れていた。音楽に助けられっぱなしの人生である。


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3/8

 便所飯をする人の気持ちが少しわかったかもしれない。外に出るとあらゆる場所が公共で、自分ひとりになれる場所がない。ずっと公共の場にいて一挙一足が開示されているという感覚は、心理的な負担がかなり大きい。

 

3/11

 中古で見つけたHerculesの3本立てギターラックが届いた。最近地震が多いので安定したスタンドが欲しいなと思い色々見ていたら、送料を入れても新品のほぼ半額でこれが売っていたので買ってしまった。ギターを立ててみると下の支えが思った以上にしっかりしていてネックへの負担も少なそうだし、一本ずつスタンドに置くのに比べて省スペースにもなる。というわけで今はHerculesの1本掛けスタンドにジャズマスター、買ったラックにレスポールスペシャルとYAMAHAのSBVという感じになっている。ここにいずれアコギが入ることになるだろう。

 

3/14

 仕事上の人間関係ってめんどくさいなと思いながら三上寛を聴いている。たまに三上寛しか聴きたくないという日がやってくる。三上さんとしては思いの丈を言葉にしただけなんだろうとは思うが、三上さんの言葉はなぜだかすごい力を持っている。

 アルバム「ひらく夢などあるじゃなし」などでみられる三上さんの世界観は、基本的に悲観的で無慈悲で暴力的である。しかしそれは冷酷な現実を前にした悲しみが前提にあり、徹底して弱者の目線に立っている。露悪的な世界観をひけらかすようなことはしない。三上さんは「お前も娘の親ならば お前の下で泣いている まだ花咲かない娘子の 着物を着せて返してやれよ」と歌い、「八百屋の裏で泣いていた 子供背負った泥棒よ キャベツひとつ盗むのに涙はいらないぜ」と歌う。三上さんの表現の根底には絶望とともに優しさが漂っている気がする。

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3/15

 ミニアンプが欲しい。今の自分はPCのアンプシミュレーターに繋いでギターを弾いているんだけども、いちいちDAWを立ち上げなきゃいけないのとPCを開くとネットサーフィンをしてしまうという問題がある。探してみたところYAMAHAのTHR10とかいいなと思っている。比較的安いしベースとエレアコ用のモードもある。

 

3/18

 リーガルリリーからドラムのゆきやまさんが脱退した。せめてこのメンバーでもう1枚アルバムを完成させて欲しかったけど、自分に正直な選択をした結果だろうからこれが一番良かったんだろうと思う。

 音楽が生命線である僕らにとっては忘れがちなことだが、音楽やバンドだけが人生ではないので、やっぱりやりたいことは生きているうちにできるだけやったほうがいい。本人たちのコメントからも前向きな雰囲気があり、円満脱退っぽかったのでよかった。とはいえニューアルバムはずっと待ってる。「60W」の円盤化希望。


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3/21

 曲作りが思うように進まないので、アルバムのコンセプトから固めている。現時点でアルバムに入る予定の曲は「中二病の塊」「染色する街」「無人のプラットフォームにて」に加え全体像が見えてきている制作中の4曲、サビのメロディやリフの一部ができておりこれから膨らませていきたい曲2曲、インスト3曲の計12曲。頭の中を整理すると少しビジョンが見えてきた気がする。

 

3/31

 この頃日記を全く書いていない。なぜかというと曲のアイデア出しに集中しているから。とはいえ進捗は芳しくなく、他のものに気を取られすぎている。今日はAesthetic Wikiを見たり、擬態型のホラードラマ「初恋ハラスメント」を見たり、欲しいなと思っている楽器の在庫状況をチェックしたりしている。ついさっき、欲しかったTokaiのピンクのストラトキャスターが売れてしまった。まあ10万もしたしどっちにしろ余裕ができるまで買えないんだけど。

 

 

俺 VS フリマサイト ~進行と古都を求めて~

※この文章は1月下旬に書かれたものです。

 


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 フリマサイトで買った進行方向別通行区分の「ムー大陸好きでθ」が届いた。進行 (略) はギターボーカルでソングライターの「田中」を中心として結成されたバンドである。キャッチーかつ切ないメロディ、それとは対照的に支離滅裂な歌詞、「ジャイアンのごとき歌唱法」と言われるボーカル、相対性理論の元メンバーと弁護士が織りなすテクニカルなアレンジが特徴。CDはライブ会場での手売りのみ (昔はディスクユニオンでも売っていたらしい) で、音楽が「手段ではなく目的」であることを極限まで突き詰めたようなバンドである。そのため、CDは転売ヤーの格好の餌食となっている。田中さんは別バンドである「古都の夕べ」もやっており、こちらのバンドのCDもよく転売ヤーの餌食になる。

 進行・古都のフリマ界隈はまさに魑魅魍魎がはびこるジャングルである。しかしCDを手に入れ音源を聴くためには、そのジャングルへと突撃していかなければならない。そこで、自分はどのようにこのジャングルの中をサバイブしているのかという四苦八苦の記録をこの文章に残しておく。

 

 進行方向別通行区分や古都の夕べをフリマサイトで探すとき、転売かそうでないかを見分ける自分なりの手順がある。まず新品未開封のものは外す。「新品未開封です」とアピールしているのは論外で、写真にシュリンクのテカリが映っている、キャラメル包装の開け口のラインが見えるといった部分で見分けていく。

 

 次は出品者の周辺を探る。出品しているものに一定の法則性があると、転売ヤーと普通の人を見分ける手がかりとなる。例えばゲームやパソコン系の機材を多く売っているだとか、大学で使ったような参考書を多く売っているというような、その人物の人となりが推測できるようなラインナップになっているとより信頼性が上がる。

 逆に出品している商品に一貫性がないと、転売ヤーである確率が上がる。ポケカなど転売御用達の品を売っていたら確実に黒だと思った方がいい。同じCDを何度も売り、転売ヤーであることを隠さない人間もいる。逆にどうしたらそこまで多くのCDを何枚も揃えられるのか知りたい。転売ヤーのネットワークとかがあるのか。それにしてもあまりに在庫が充実しすぎている。でも買っちゃダメ。

 あとプロフィール画像も手がかりの一つになる。キキララの写真をプロフィール画像にしているような奴が「男の、このシャクシャク感」みたいなジャケットのCDを買うわけがないだろ (偏見) 。

https://coverartarchive.org/release/56145e9a-e271-4934-82b2-a63ddb1f8f2e/31204030339.jpg

進行方向別通行区分の5thアルバム「男の、このシャクシャク感」

 

 転売ヤーっぽいアカウントを除外したら、あとは本当に音楽が好きかどうかを探ればより安全になる。出品しているものに楽器の周辺機器やエフェクター類が出ているとなお良い。自分は進行・古都のCDを探すときに、どういう人から買うのがいいかという人物像が定まっている。音楽が好きでライブにもよく行くが、特にフィジカルの音源にこだわりがないような人物だ。「金が欲しいしレア物の進行をメルカリで出すか~。手元にリッピングしたデータもあるし」というような人。こうした人がいることで、俺のような人間がCDを手にすることができるのである。

 

 以上のことが、自分がフリマサイトをめぐる中で学んだ「この人からは買ってもいいかな」と思える基準だ。時間はかかるかもしれないが、こうして進行・古都の音源を全て集めるのが自分の夢である。まあ元から手に入らなくて当たり前なので、財布とも相談しながら気長に集めていこうと思う。まあ一番は田中さん本人がbandcampとかのサイトで音源を売ってくれることなんですけどね! データでもいいので頼むから売ってくれ! 買うから! 転売も減るだろうし!

 

 さて、「ムー大陸好きでθ」の話に戻る。ここで自分が書いているブログの該当箇所を前回までのあらすじとして引用する。

 

 数日前に進行方向別通行区分の「ムー大陸好きでθ」をメルカリで探し出し、転売じゃなさそうなので買ったが一向に発送されない。メッセージに対する返事も来ない。キャンセルするか、でもこれを逃せば二度と手に入らないかもしれない。「井荻の中のマリオネット」が聴きたい。どうすりゃいいのか。

 

 2~3日後、「買って1~2日で発送と書いてあるけど何も動きがないが大丈夫か」という旨のメッセージを送ってようやく返信が来た。通知に気が付かなかったらしい。転売ヤーは金にがめつく商品が売れたらすぐに飛びつくはずなので、これで図らずも転売ではないというお墨付きがついた形になった。その2~3日後には、メッセージはなかったがメルカリから発送の通知が届いた。後日CDはちゃんと届いた。CDはプチプチの中に入っておりちゃんと再生もできたので、安心したげねは「XTCガール」のディスコサウンドに乗って踊り狂ったのであった。めでたしめでたし。

 

 だがしかし、「通知に気付かなかった」という旨のメッセージの後に何の音沙汰もなかったこと、さらに購入後に発送方法が変わっていたと思ったら本来の発送方法で来たり…ということが少し引っかかっていた。どうも気になってしょうがなかったので、封筒に書いてあった発送元のビルを調べてみた。もしかして転売ヤーが怪しいビルに拠点を構えて発送しているのかもしれない。いやでも出品者はエフェクターやスイッチャーも売ってたし自分で音楽もやる人間のはず…と考えながら住所をググった。CDは渋谷にある高級タワマンの居住フロアの一室から発送されていた。一方俺は「ムー大陸好きでθ」を約2℃の寒い部屋で聴いている。

 

 

くそっ! 貧乏だー!


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こげんとこに生まれて、大好きたい北海道…

(進行方向別通行区分「一悶着先輩」より)

 

 

げねの日記 2024年 1月編

1/8

 最近ギターを手にするとき、進行方向別通行区分の曲の田中さんパートばかり弾いてしまう。コードが自分の手癖に近いことに加えて抑えるのが簡単なので、楽しくて延々と弾ける。「池袋崩壊」や「独身ボクシング」とかのイントロは弾いていて楽しいし、「海の王者シャチ」では「USババンバン USババンバン」、「自治会長鬼山」では「悪い大人を見たら、すぐ俺に言え!」と歌いながらギターを弾くと、モヤモヤがどこかに飛んでいくような感覚がある。もし仮に自分の近くに進行のコピバンをやろうとしている人がいて、自分が田中さんパートを任されたらかなり再現度高く弾けるだろうという謎の自信がある。

 

1/9

 いつか金を十分に手に入れることができたら買い食いをしたいという夢があった。ファミチキのようなホットスナックとかハンバーガーみたいなものを自分の金で買って食べるということは、当時の自分は (そして今も) とても贅沢なことのように思っていた。しかしそれらを買ったとしても結局持って帰って家で食べるというのが目に見えており、それはもはや買い食いではないのではないかという疑問があった。調べてみるとその考えは合っていたし、それ以前に買い食いというのは学生の特権らしい。

 

1/10


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 古都の夕べがアルバム「方向」の収録曲「youはパンダ」のミュージックビデオを公開した。古都の夕べにしてはとてもバンド然としたMVで、ライブの熱気が伝わってくる。古都の夕べのMVやアルバムのトレーラーは、変なゲーム画面のキャプチャだったり、いらすとやだったり、ただ猫の映像が流れたりと妙なものが多い。ここまで映像でバンド感を出してきたのは初めてじゃないだろうか。

 この曲はあゆ巫女さん (Vo) とどし丸さん (Ba) を含む5人体制の時の曲だけど、映像はハコさん加入以降の4人体制の時のライブ映像で構成されている。「あの2人は出てこないのか…」と最初は思ったが、あゆ巫女さんやどし丸さんなど歴代のメンバーが出てきたとしたら、「あ、本当に終わってしまったんだ」となっていただろう。まあ今のタイミングで旧譜からMVを出すということ自体がだいぶ終わりを感じさせるところだけども。

 

1/11


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 兄弟からNuclear Power Trioというバンドを教えてもらった。どこからこの珍妙なバンドの情報を得たのか謎だが、聴いてみるととても良い。見た目に反して曲はガチで、「W.A.P. (Wet Ass Plutonium)」はザ・リーサルウェポンズが好きならハマるだろうし、「Nyetflix and Chill」ではフュージョンの要素を取り入れたりしている。そしてベースがずっとテクニカル。いかにも兄弟が好きそうなベースだ。トランプ・プーチン金正恩の姿をした3人が演奏しているという出オチ感に曲が負けていないのがすごい。

 

1/12


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 イキグサレがTikTokでバズっているらしい。個人的に「祟り神」は名曲だと思っている。バズっている「お注射ガール」以外にも色々と聴いてほしい。

 Vaporwaveの系譜から連なるローファイさを逆手に取った表現がポピュラーになってから、そうしたローファイさが表現方法の1つとして受け入れられるようになってきたように思う。きれいで整ったもの以外にも武器にできるものの幅が広がっているのかなと思い、表現にはまだ色々と可能性があるんじゃないかと感じた。

 

1/15

 新しく作った曲のアレンジに苦戦している。最初は自分のアイデアが枯れたかと思っていたが、原因は無駄に複雑なコード進行にしてしまったためだと気付いた。複雑なコード進行だとギターやベースの手弾きでフレーズを当ててもしっくりこないということがある。思考錯誤の末、打ち込みのシンセでフレーズを作るようにするといい感じになった。SBVを使いたいのはやまやまだけど今回の曲はシンセベースにするか~

 

1/17

 今日は、道にたむろして雪遊びをする中学生に進路を阻まれ、その上、中学生が投げた雪が後ろにいた自分におもいっきりかかった。中学生は「あっ」というような感情と嘲笑が混ざった表情をしたあと、そのまま何事もなかったかのように雪遊びに戻っていった。

 

1/21

 不調だったのをだましだまし使っていたジャズマスターのトグルスイッチがついに完全に壊れた。店に修理を頼むのは高くつくので、「トグルスイッチの配線は簡単って言われてるしな…」と自分ではんだごてを使って交換した。1回目の修理では少し経つと音がノイズ交じりになってしまったが、もう一度はんだ付けをやり直すとちゃんと音が出るようになった。スイッチの感触もカチッとしていて、ちゃんと切り替わっている安心感があって良い。

 

1/22


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 1つ目に、ヒトリエが配信シングル「10年後のセンスレス・ワンダー」をリリースした。これに対して語りたいことはいろいろあるけれど、やっぱり音がエグすぎる。改めてスタジオ音源で聴くと音の太さがヤバいなと思う。

 2つ目に、数日前に進行方向別通行区分の「ムー大陸好きでθ」をメルカリで探し出し、転売じゃなさそうなので買ったが一向に発送されない。メッセージに対する返事も来ない。キャンセルするか、でもこれを逃せば二度と手に入らないかもしれない。「井荻の中のマリオネット」が聴きたい。どうすりゃいいのか。というわけで、今日はヒトリエ進行方向別通行区分に心をかき乱された一日だった。

 

1/24

 車に轢かれかけて殺されそうになった。今朝いつもの道をいつものように歩き、横断歩道では青信号になったことをちゃんと確認して渡っていた。横断歩道の中間あたりに差し掛かった時に、突然視界を猛スピードで横切る物体が見えた。一瞬何が起こったのかわからないまま横を見ると、おそらく90キロはあるであろうスピードの車がノーブレーキで赤信号に突っ込んでいったことがわかった。死ぬ人間はたぶん「あ、俺死ぬんだ」とは考えないだろう。そんなことを考える暇もなく死の瞬間は突然やってくる。

 たぶんもう少しタイミングが違ったら確実に自分は死んでいた、というより殺されていた。何の前触れもないまま生と死の分岐点に一瞬で直面し、死をスレスレで回避したというこの経験をまだ自分の中で咀嚼しきれてないのだけど、とりあえず車に対してはめちゃくちゃキレてる。

 今日はZAZEN BOYSの12年ぶりのアルバムが発売され、ヒトリエLIQUIDROOMで10周年記念のライブをした。生きなければ。

 

1/26

 フリマサイトで買った進行方向別通行区分の「ムー大陸好きでθ」が届いた。詳細を書いていたらとても長くなったので個別で記事にまとめようと思う。

 

1/31

 音楽ばっかり聴いているので日記に書くことがない。本当に誇張無しで空いた時間はずっと音楽を聴いてる。最近新譜は豊作で、進行方向別通行区分・古都の夕べにもどっぷりハマり、音楽漬けの日々を送っている。これで得たパワーを音楽制作の方にも向けなければ…でも偉大な先人たちに追いつける気がしねえよ…「午前3時49分頃 自分の家のドアがモモに変わる」なんてフレーズ逆立ちしても出てこないもん。

 

げねの日記 2023年 11-12月+α編

11/2


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 今日はブックオフのクーポンやらレンタル落ちやらを駆使して、Blurの「The Best Of」と崎山蒼志の「いつかみた国」を買った。Blurのベストはオリジナルアルバムに入っていない「Music Is My Radar」を目的で買ったが、レジェンドバンドなだけあって名曲ぞろい。「いつかみた国」は「国」と「ソフト」があまりにも名曲なので欲しかった。しかし改めて聴いてみるとその他の曲も名曲ばっかりだった。

 「いつかみた国」は通常仕様でCD+DVDの2枚組だが、レンタルのCDには基本DVDは付いていない。なので、本来DVDが入っていたところに空間が空いてしまっている。何かこの空間を埋めるのに最適なものはどこかにないだろうか。「夏至 / 五月雨 / 神経」のシングルとか。

 

11/3


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 Aviciiの「Waiting For Love」を聴いている。Aviciiって何となくパリピ御用達のようなイメージがあったけど、聴いてみるととにかくメロディーが良い。 

 Aviciiの名前をよく見かけるようになった頃、確か日本でもEDM (ヴァース→ビルドアップ→ドロップのような構成) を参考にしたような曲がJ-POPなどにも散見された。そのムーブメントを「チャラチャラしやがって…」と斜に構えて見ていた当時の自分だが、今になってその考えを改めている。Aviciiの曲はただEDMの定型に当てはめたというだけじゃなく、圧倒的なメロディの良さでぶん殴ってくる。これがEDMのレジェンドの力か…と思っている。

 

11/4


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 ブックオフヒトリエの「ワンミーツハー」(期間限定生産盤A) が3000円で売っているのを見つけた。ワンミーツハーは限定版Bを持ってる (Acoustic Verが聴きたかった) のだけど、自分は複数の仕様があるCDは買い揃えない人間なので限定版Aは持っていない。1000円で売ってたwowakaさんのソロアルバム「world 0123456789」を金欠を理由にスルーしてしまった愚かすぎる過去を思い出す。まああの時は月500円とかで頑張っていたので許してほしい。誰に許しを乞うているんだ俺は。

 

11/6


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▲この日記を書いた数日後、アルバムに収録される「永遠少女」のMVが公開された。

 ZAZEN BOYSが12年ぶりのアルバム「らんど」のリリースを発表した。収録曲を見ると1曲目が「DANBIRA」という曲で、ヒトリエの「curved edge」という曲の存在を思い出した。この曲は仮タイトルが「段平 (DANVIRA) 」で、シノダさんがこのタイトルを提案したとき他のメンバーに全力で止められたという逸話がある。鋭角サウンドを追求するバンドは最終的に刀に収束するのかもしれない。

 

11/8

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 Mr.Childrenの新譜「miss you」が話題になっていたので聴いた。

 新譜の中でも話題になっていた「アート=神の見えざる手」は、エレピと打ち込みのトラックの上に桜井さんのラップが乗る曲。トラックと過激なリリックは、ヒップホップへのリスペクトを感じさせる。トラックは桜井さん一人で作ったのだろうか、それとも4人で作ったのだろうか。噂によるとブックレットではこの曲の歌詞のページのみ真っ赤になっているらしく、アルバムの中の異物として確信犯でこの曲を入れたんだろうと思われる。

 この曲を聴いた時、自分が最近ネットで感じていた違和感みたいなものをドンズバで言語化されたようで、思わず膝を打った。めちゃくちゃモヤモヤする曲なんだけど、一方で痛快に感じる面もある。ただの過激な表現だけではなく、モヤモヤを捉えそれをピンポイントに言葉で表現できる技量に、ミスチルのこれまでの積み重ねを感じる。歌詞が描いているのは現在ネット社会で幅を利かせている様々な人間のことともとれるし、BOLERO期の桜井さん自身ともとれる。「HANABI」や「しるし」などのイメージが強いミスチルだが、その裏でミスチルはずっと尖り続けている。

 

11/9


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 Twitterで知ったAdebisi Shankというバンドを聴いている。おすすめ紹介文にBattlesの名前が出ていたので聴いてみたらかなり好きだった。Battlesよりもロック感が強く、緻密さと荒々しさが両立している感じ。どんな機材を使っているのだろうかとライブ映像を見てみたら、LINE6のDL4を使っていた。俺の好きになるバンドことごとくDL4のルーパー使ってるな。

 

11/10

 サンリオのキャラクターがメンヘラ御用達のキャラとして使われているという内容のことを最近聞く。「サンリオのグッズを持っている人がみんな『そういう風』に見えてしまう」という話をしていた。個人的にはここで思い浮かぶのがTraumacoreで、おそらく「病みかわいい」文化に大きな影響を与えているであろう文化のジャンルだ。本来子供向けに作られたキャラクターが国外で「病み」の文化として広まり、それが巡り巡って日本に逆輸入されたのは (少し思うところはあるけれど) 個人的には興味深い。

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11/12

 今年もMIKU EXPOがやっていた。YouTubeとTwitchでやっているので、「ちょっくら見てみるか」という感じでふらっと覗いていけるのがいい。覗いてみるとでんの子Pさんがシンゲリとかその辺の類であろうアフリカンダンスミュージックを延々と流していた。

 数年前にピノキオピーさんがMIKU EXPOのDJで電気グルーヴThe ProdigyTHE MAD CAPSULE MARKETSという流れをやったという前例はあるが、でんの子PさんのDJはボカロに無関係の曲が8割ほどだったので、これでOKが出たのかと思った。画面の横では「Where is Miku?」「I have no idea who this Dennoko is but can they at least play some Miku songs or just Vocaloid in general」「視聴者数めっちゃ減ってるじゃん」というコメントが流れていた。それでも媚びずに自分を貫くことの大切さを感じた。


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11/13

 ある大学の軽音楽部にいる進行方向別通行区分コピーバンドの動画を見ていた。進行方向別通行区分の音源は市場に流通していないし配信もないので、コピバンの演奏も貴重なものになる。聴けない曲を聴くためにコピバンの動画にすがるなんて初めての経験かもしれない。

 この動画では、おそらく「すごいよ野村さん」収録の「男鹿」と「NEW相対性理論II」収録の「ぐるぐるピーマン」がどんな曲なのかを知ることができた。そしてコピバンではあるが自分なりの独自性を出してきていたのも印象的だった。「てつはう」では「違う!僕はキラじゃない!」と田中さんなら絶対に言わないであろうセリフを言い始めたり、MCでは軽音部に寄り添う等身大の姿が見えたりと、無理に田中さんを真似せずに自分なりの方向へ走っていく潔さが良かった。

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11/14

 しもやけがつらい。右手の小指側半分が左側の1.2倍くらいにパンパンにむくんでもはや痛いまである。このままだと皮がメリメリ言ってくるんじゃないだろうかと、ありもしない事を考えてしまうほどにひどい。

 

11/19

 インフルエンザでダウンしていたが、何日かの療養を経て復活した。復活するまで数々の試練があった。39度の高熱に伴う寒気と関節どころじゃない全身の痛み、暖房のない病院の玄関ロビーでの2時間待ち、待合室で堂々と鼻くそをほじり床に捨て続けるゼロモラルおっさん、診察終わりに薬が出るまでも1時間、といった苦難を乗り越え帰宅。その後襲い来る寒気と痛みを薬によって抑え込み、ベッドの中で数日苦しみに耐えようやくインフルに打ち勝った。

 

11/26

 インフルエンザから復活して一週間が経った。ここ一週間は休んでいた分を取り戻すようにいろいろと動き回っていた。あと、金曜ロードショーでやっていた「ノートルダムの鐘」を見ようと思ったけど録画し忘れていたりした。音楽に関しては進行方向別通行区分と古都の夕べばっかり聴いてる気がする。

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11/27


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 ある大学の軽音サークルでAphex Twinのコピーをしている人の動画を見つけた。軽音でテクノというのも珍しいし、テクノをコピーするというのも珍しい。周りの奴らがけっこう笑っているが、周りの反応をものともせずにドヤ顔でDigeridooのイントロを流し始める姿が最高。

 

11/28

 最近インターネットで欲しいものばっかり調べている。物欲にかまけて楽器の演奏や作曲をおろそかにしてはいけない。そうは思っているものの、何もしたくない欲に負けて時間が吸い取られていく。「自分で音楽を作るより才能ある人の曲を聴く方が楽しいじゃん」という自問自答にずっと悩まされている。

 

11/30

 近くにある小さいショッピングモールの中に、個人経営の小さな楽器店がある。しかしその店はけっこう入りにくい雰囲気を漂わせている。というのも、フェンダー系がほとんど無いのである。それとは対照的に初心者用の安めのギター・ベースはほとんどがEpiphoneで、Thunderbird BassやWilshireといった珍しいモデルも並んでいる。店の奥にはヴィンテージのTeiscoなどといったマニア向けのコーナーがあるのも敷居の高さに拍車をかけている。前はヴィンテージのプレベが50万くらいで売られていたが、それもなくなりフェンダー系のギター・ベースは1本もなくなってしまった。選択肢を多く用意して多くの人に買ってもらうということを度外視した、趣味全開のラインナップである。こういう店は気になるけど入りにくい。

 

12/3

 外付けHDDの購入を考えている。パソコンの中にある曲のWAVなどのデータとその他諸々のファイルが、ストレージを圧迫してきているのだ。とはいえ曲のデータを消したくはない。なので音楽ファイルなどの諸々を一気に別の場所に移動させたい。

 

12/13

 流行っていた「ひき肉です」の語源がYouTuberの挨拶であることを初めて知った。基本、知らない人に自分のことをわかってもらうにはまず名乗るのが一般的だろう。YouTuberとなればなおさら「自分はこういう者です」ということを簡潔に伝えることは重要になってくる。しかし「ひき肉です」という単語だけが一人歩きし始めるという状態だったので、それが自己紹介であるということに気が付かないのも無理はなかった。何より一番驚いているのは本人だろうと思う。

 

12/14


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 ふとB-DASH初音ミクの謎のコラボを思い出す。ボカロリスナーとB-DASHのリスナーはそもそも層が被ってないんじゃないかと思う。とはいえ、ボカロ初期にはニューウェーブテクノ系の界隈との関わり (YMOムーンライダーズのカバーアルバムや「初音ミク sings ニューウェーブ」といったコンピ) があったり、渋谷慶一郎さんが大々的に初音ミクフューチャリングした公演を行ったりしていた。ボカロはもっと色々なジャンルとクロスオーバーできるポテンシャルを持っているのだろう。

 

12/29

 12月はほとんど日記を書かなかった。なぜかというとずっと同じことをやっていたから。ネットサーフィンをし、ギターを爪弾き、再びネットサーフィンをし、また今日も曲作りが進まなかったと嘆く日々を送っている。

 そして、進行方向別通行区分と古都の夕べのCDをネットで見つける作業にも相当時間を使っていた。このごろは進行方向別通行区分もしくは古都の夕べのCDがどこかに出てないか監視する生活を送っている。

 

 

12/30

 来年やるヒトリエのライブに参加するかどうか悩んでいる。ヒトリエというバンドが大好きであるということに加えて友人からの連番の誘いもあり、かなり行く方向に傾いている。私事だが自分は来年の2〜3月あたりに無職を脱する予定なので、ライブのころには金銭的にも十分余裕ができると思う。おそらく行って絶対に損はしないだろうし、10周年だから行っておこうかな~

 

12/31

 朝起きると、ジョニー大蔵大臣さんが進行方向別通行区分の田中さんと飲んでいる様子をTwitterに上げていた。田中さんの転勤によって解散した進行方向別通行区分と古都の夕べだが、転勤先が関東圏っぽい (富士山が見えるとのこと) のでまた活動できる可能性があるということに少し希望が持てた。復活したら東京まで飛んでいくか~?

(ちなみにそのツイートはすぐ削除された)

 

1/3

 新年早々とんでもないことになってしまった。こういう時に普通の人ができることは限られているので、やるべきことをやるしかない。少額だけど被災地に支援金を送り、後は自分がしなきゃいけない・したいことを引き続きやっていく。

げねの日記 2023年 10月編

10/5


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 長谷川白紙さんがザ・フォーク・クルセダーズをカバーした「帰って来たヨッパライ」を聴いた。アレンジがとんでもないことになっている。初っ端からレゲエホーン連打、ドーン、ドーンと鳴り続ける低音、そして長谷川白紙印の不安定な音像はまさにカオスだ。そしてこの曲を聴き進めてアレンジにも慣れてきたと思ったとき、最後に主人公が生き返る部分でサウンドがさらに破滅的になり、もはや恐怖感すら煽るアウトロに突入する。生き返ってめでたしめでたしっていう感じでは全くないというのが音から伝わってくる。長谷川白紙はいつも想像の斜め上を行く

 

10/7


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 八十八ヶ所巡礼の「日本」を買った。自分が八十八ヶ所巡礼を知ったのは2014年後半から2015年前半くらいだったと思う。その後の2015年8月にリリースしたアルバムなのだが、「買うのは後でいいか」と思い8年ほど買わずにいた。今回聴いて「なぜ当時すぐ買わなかったのか」と思うほどいいアルバムだった。

 特にラスト3曲の畳みかけが良い。「幽星より愛を込めて」は自分の八十八ヶ所巡礼ランキングの中でも相当上位に食い込むほどの良い曲で、もしかしたら1位になるくらい気に入ったかもしれない。廣井さんのメロディメーカーとしての側面がこのアルバムでは爆発していた。「脳がとろける町888」でのShimizuさんのギターソロはエモーショナルだし、賢三さんのドラムパターンは複雑でいて多彩だ。このバンドはただの変態ではなく、直球のサウンドでも勝負できることを改めて実感した。

 

10/10

 道中、チワワが濡れた体をブルブル回していた。柴犬がやるといわゆる「柴ドリル」と呼ばれるものらしいが、この行為自体は犬に共通のものなので他の犬種がやることもあるだろう。この場合は「チワドリル」だろうか。

 

10/13

 酒が飲めない。まあ必ずしも飲む必要はないと思うけど。自分の場合はホッピーもだめだった。飲めないというのは、アルコールに弱い、美味さを感じることができないなどいろいろ意味合いがあると思う。自分も酒の味が苦手だったりというのはあるが、それ以前に酒を飲むと謎の拒否反応が起こるのだ。

 自分が酒を飲むとなぜか背筋に悪寒のようなものが走る。例えば、ジェットコースターに乗っている時の力が抜ける悪寒のような。母にこのことを話すと、風邪の時によくある力が入らなくなる感じの悪寒かと聞かれ「それだ!」と思った。そもそも、いままで酒を飲んでこういう現象が起こるという事例を聞いたことがない。この現象はいったい何なのだろうか。

 

10/15

 駿河屋で進行方向別通行区分のCDを買うかどうか悩んでいる。もちろん全てプレミア価格にはなっているんだけど、「男の、このシャクシャク感」と「にこにこプンプン丸」は比較的安い。しかもセール時には2800円になって、一般的なCDアルバムと同じくらいの価格で買える。駿河屋なので安心感はあるし、どうせこれからも買える機会がないんだったらここで買っちゃおうかなとか思ってしまう。

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▲「男の、このシャクシャク感」収録「仔犬大佐、挙兵。」のライブ映像。

 

10/17

 ブックオフ鏡音リン・レンのフィギュアを売りに行った。これは昔自作曲のMV撮影用に買ったもの (現在は非公開) なのだけど、このまま家に置いていても宝の持ち腐れであるし (今MVを作るとしたらPCで3Dモデルいじったりできる) 、フィギュアの価値が分かる人が持っていた方がいいだろう。

 というわけで、フィギュアは推しの彫像を欲するオタクが持っていた方が有意義であるというのと、CDの足しになる金が欲しいという動機でブックオフ (ホビーオフ?) に行った。合計で1200円ほどになった。もっと安く買い叩かれると思っていたので、少し得した気分になった。

 

10/20

 階段を上がっていたところ、左足が上の方に上がりきっていなかったらしく、そのまま足を段の部分に思いっきりぶつけ崩れ落ちた。周りの人にめっちゃ見られたので、これ以上目立たないように何事もなかったように立ち上がり歩き出したが、親指がめっちゃ痛かった。そして今も痛みが残っている。なので左足親指にできるだけ体重をかけないようにして過ごしている。とりあえず湿布を貼った。早く治って欲しい。

 

10/21

 近くの小さいリサイクルショップでTeenage Fanclubの「Bandwagonesque」が訳アリ中古として10円で売ってたので買った。このアルバムはアジカンのゴッチさんが音楽の道に進んだきっかけとして、Oasisの「Definitely Maybe」、Beckの「Mellow Gold」と共に挙げられていた1枚だ。

 CDを買って中身を見ると、想像していた以上に酷いありさまだった。ブックレット全体が液体をかけられた後に乾かされたようにベコベコになっていたのはまあいいのだが、一番大切なCD本体の記録面がとんでもなく汚くなっていた。CD全体にたくさんの傷や正体不明のシミがついていて、ティッシュで拭くと茶色い汚れが付着した。再生できるかどうかも怪しい。汚れの状態から推測するに、このCD全体にコーヒーのようなものがぶちまけられ、CDを傷がつくのもお構いなくやたらめったらに磨き、乾かされた後そのままここに売られたと思われる。そんなものを売りに出すな。

 まあ再生できなかったとしても、10円なのでいいだろう。CD本体を可能な限り磨いた後、半ば捨て鉢になりながらCDを再生機器に入れた。PCのスピーカーからは、何事もなかったかのように「The Concept」の優しいメロディが流れてきた。同時進行していたPCへの取り込みも問題なく完了し、割とあっさりと不安は解消された。


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 今回分かったことは、CDは意外とタフであるということ。恐らくレコードであればこううまくはいかないだろう。もしかしたらCDに記録された音源は、自分たちが考えるよりもっと遠い未来にも残るのかもしれないと考えた。最終的に再生はできたということで、結果オーライということにしておこう。そしてCD本体以外のブックレットやケースはすべて捨てた。

 

10/25


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 神聖かまってちゃんの「グロい花 feat. 戸川純」が配信された。かまってちゃんは来たるベストアルバムに向けて過去曲をいくつか新録し、発売前に先行配信している。

 この曲を再録するにあたるゲストボーカルとして、戸川純さんが参加している。戸川さんは脚に怪我をして車椅子生活になり、歌声も上手く出せなくなった。この「グロい花」でも、歌詞の発音も不明瞭な部分がある。しかし戸川さんの歌声はこの曲に凄い気迫を与えていると思う。この曲での戸川さんの歌声は、限界ギリギリの状態で這いつくばってもうどうにもならない場所からの呻き声のように聞こえる。の子さんの方が投げやりな叫びだとしたら、戸川さんの方はどん底からの呻きだと思う。ラスサビの最後の「もうどーでもいいんですけどねっ」の部分が世界への最後の精一杯の反抗のようで心に来る。戸川さんの歌を「ドラえもん」とか言っている奴らを張り倒してやりたい。

 戸川さんは最近ボイトレを始めたらしい。Twitterでグロい花の感想を漁っていると、この前行われた戸川さんのライブでの歌声が素晴らしかったという感想が流れてくる。近年の戸川さんは歌うことに対してポジティブな気持ちを持っているようで、バイタリティがわいているんだと思う。観客からエネルギーをもらい、それを糧に歌い続けているということは、素晴らしく尊い循環だと思う。

今のお客さんは、わたしのシリアスな曲を聴いて、泣いてくれる方々もいてくださるくらいなんです。それで、わたしのほうこそ、こんな歳になって、しかもケガの後遺症で太ってしまって、でもどんなに醜く歳老いても、歌を続けていこう、と励ましていただけているんです。

 

キワモノ扱いされた35年前のラブソング、戸川純の「好き好き大好き」が世界でバズった話 | TABI LABO

 また、チーナの柴由佳子さんがバイオリンとストリングスアレンジで参加している。これがすごく良くて、イントロ、サビの「そう思うとき」の部分、大きくアレンジがくわえられた間奏など聴きどころがたくさん。今までもかまってちゃんの曲に花を添えてきた柴さんが加わればまさに鬼に金棒だ。あと音質も上がったからかベースがはっきり聴こえる。かまってちゃんは粗削りな演奏のイメージがあるが、実はけっこうベースラインは動いている。この曲や「るるちゃんの自殺配信」、「砲の上のあの娘」のようなメロディアスなベースラインはもっと注目されるべきだと思う。

 

10/27

 novationのLaunchPadが欲しい。パッドを鍵盤のように操れるノートモードを使ってみたい。


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 ATOLSさんの「アイ」のビデオを見てからパッドを使っての演奏方法は気になっていた (ATOLSさんがこの動画で使っているのはAbleton Pushだが) 。この曲のピアノがピロピロ鳴っている部分 (動画では1:01~) では、パッドの同じ列を上下させて音を出している。こうしたパッドを鍵盤の代わりに使う方法は知らなかったので、最初は何をやっているのか分からなかった。

 LaunchPadではスケールのルート音とスケール内の音が鳴るパッドが光るので、スケールに沿った演奏や7thや9thを使ったコードを組み立てていくことが簡単になる。これなら鍵盤を勘でしか使えない自分でも理論的に使えそうだと思い、気になっている。自分はAbleton Liveを持っていないので機能をフル活用はできないが、MIDI入力の機器としては他のDAWでも使えるらしい。DTMerからの評価もかなりいいようなので、一度使ってみたい。

 

10/29

 家の近くにきれいな紅葉を見ることができると話題の場所があり、ふらっとそこに行ってみた。道には車の列ができており、駐車場は車でいっぱいだった。自転車で来て良かったと思いながら中に入ると、人でごった返していた。とはいえ赤と黄色の葉っぱはきれいで、紅葉の似合うちょっとした日本庭園のようなものもあった。何枚か写真も撮ったりした。

 そんなことをやっていると、紅葉をバックに自撮りをする一団とすれ違った。その一団は「なかなか映えない。顔が薄くなる」みたいなことを言いながらスマホ片手に歩いていた。こっちだったら良さそう、と自分の顔を引き立たせるための紅葉を探す一団に対し「そりゃあこんなきれいな紅葉に人間の顔ごときが張り合えるわけないだろう」と思いながら、一団からできるだけ離れるためその場を後にした。自分の中のスーモが「人間って、愚かだ」と言った。

 

10/31


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 ZOOMの定番マルチエフェクターMS-50Gの後継機種、MS-50G+が発売されるらしく、Twitterで話題になっていた。しかしエフェクトリストを見ると、エフェクト数が結構削られているらしい。ベースをやる兄弟が本器のベース版であるMS-60Bを持っており、自分はそれを触らせてもらったことがある。その時気に入った「Ice Delay」「Reverse Reverb」「Gate Reverb」が新型には入っていないらしい。しかし新型にはシタールシミュレーターが入っており、それも気になる。新型も旧型も魅力だなー。買えないけど (前述のエフェクトを使いたいときは兄弟から貸してもらう) 。

 

げねの日記 2023年 8-9月編

8/3

 今思い出したんだけど、道を歩いている途中で大滝詠一の「君は天然色」が聴こえてきたと思ったら、いかついオープンカーみたいな車が爆音で が音の正体だった。そこは低音ブンブンいわせたヒップホップとかEDMが定番じゃないのか。そういうツッコミ待ちなのか。それとも単純に80年代が流行っているからなのか。しかしそれがどんなに名曲であろうと、結局騒音を出しているのに変わりはない。


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8/4

 先月買ったCDを振り返っている。先月は好きなバンドの新譜も出たし、ブックオフのアプリを入れることで月初や月の折り返しに届くクーポンもあるので、それを使ってブックオフでいろいろCDを買ってしまった。それと大きかったのがTSUTAYAでレンタル落ちのセールがやっていたこと。普段は100~200円で買えないようなCDがたくさん買えた。いや、買ってしまったというべきか。

 とんでもない量になってしまった。8月はCD買うのを控えようBaby…

 

8/13

 今日は墓参りにかなり田舎の方に行った。町で唯一のTSUTAYAに寄ったら、レンタル落ちでBibioの「Vignetting The Compost」を見つけたので買った。以前レンタル落ちで見つけたけど見逃したことを後悔していたので、なんらかの巡り会わせだったのかもしれない。「The Ephemeral Bluebell」と「Dopplerton」がとても気に入っていたので買えてよかった。そして、今日一日で3か所も蚊に刺された。


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8/16

 最近、進行方向別通行区分をよく聴いている。とはいえCDはライブ会場のみ (会場はほとんど東京だし、メンバーが別の音楽活動や弁護士の仕事などで忙しいのでライブもほとんどない) でサブスクにももちろんないので、YouTubeに上がっているライブ映像やSoundcloudなどに上がっている音源の断片を聴いて凌いでいる。今年出た新譜に入っている「サンキュメリカ」だと思われる曲がかっこいい。

 

 進行~の情報をいろいろ漁っているうちに、奇妙なものに辿り着いた。進行~の曲「梅を吸いすぎた男」からの一節「もしも手塩にかけた芋がカモノハシなら」というフレーズを不特定多数のVTuberにスパチャと共に送り、それを片っ端から切り抜き動画にしてYouTubeに上げている人間がいた。ここまで内輪ネタをストレートにぶつけられたら何も知らないVTuberは困惑するだろう。この人は何をもってこの行為を繰り返しているんだろうか。この曲を書いた田中さん (Vo,G) も狂ってるけど、この人の行為の原動力も謎である。自分が狂気の本質を理解するにはまだまだ遠いなと感じた。

 とはいえ、この曲の一番のハイライトは「真部の 真部の 真部の 真部の 真部の彼女は43」という歌と共にギターの真部さんが踊りだすところだと思う。そして西浦さんのドラムがめちゃ上手い。

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8/17

 「このテープもってないですか?」がTVerで公開されていたのを知ったので見た。自分はSIX HACKが放送される直前あたりから大森P作品群を知ったので、その時にはもうTVerでは見れなくなっていた。今回の再公開は助かった。

 聞いていたように、3話はかなりカオスだった。しかし全部が全部意味不明なわけではなく、話が哲学的な方向に飛んで行ったり、番組の核心に迫るようなワードがたびたび出てくる。なので考えても意味のないような言葉にも意味を見出そうとしてしまう。「ありようからある以前のことわざを想起するのは、一種の暴力ですよ」という言葉にはなぜかハッとしてしまうし、「沈んだ太陽光の明かりを反射して、さも自分が明るいかのように見せかける」という言葉はこの物語の大きなヒントのような気がしてしまう。一部の言葉がノイズで聴きとれなくなっているのも気になる。SIX HACKの「検証」で出てきた「そういう意味深なのがあると、考察好き連中がSNS上で騒ぐんですよ」という言葉を思い出した。自分もまんまと大森Pの掌で踊らされているのか。

 

8/18

 大森時生さんが、キタニタツヤさんの特番「キタニタツヤを解放せよ」とミュージックビデオ「素敵なしゅうまつを!」を手がけるらしい。ファンの反応を見ていると、幼少期のキタニさんを見て「かわいい」とアイドルのファンのような喜び方をする人が9割、大森さんの存在を知っており全てを察する人が1割くらいの割合でいた。あらゆるミュージシャンにアイドル的な目線で接するファンがつくのは当然のことだけど、大森さんの「何も知らない人に事前情報なしにモキュメンタリーを見せる」というスタイルのターゲットにするにはあまりにノーガードな人々なのではないかと思う。ホラー耐性もまちまちだろうし。ただ大森さんは嬉々として映像を作ってそう。

 

8/19

 ブックオフオンラインのアプリを入れてから、定期的にクーポンが届くようになった。これが結構ありがたくて、少額のものがちょこちょこ買えたりする。今日ふらりとブックオフに行ったらthe cabsの「再生の風景」が100円で売ってたので、同じく100円で売ってた9mm Parabellum Bulletの「Revolutionary」と一緒に買ってきてしまった。しかもこの買い物で200円のクーポンを使ったので、実質20円で買えた。その後別のブックオフBase Ball Bearの「C」も買い、これもクーポンを使い実質無料でゲットした。こうして家にCDがどんどん増えていく。


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8/27

 久しぶりにサンマを食べた。サンマが庶民の魚ではなくなって久しい。食卓に並ぶことはほとんどなくなり、それに比例してサンマを食べる時の感動はだんだん高くなっていく。サンマと白米の組み合わせって何でこんなに美味いんだろう。

 

8/31

 自分はいつもネットショップや実店舗で中古CDを漁ってるのだけど、なんとなくディスクユニオン駿河屋を覗いたら良いものをいくつか見つけた。買うものによっては送料無料ではなくてもお得に買えるんじゃないかという気がした。

 ディスクユニオンはかなりマニア向けのものも売っている。送料がゆうパケットだと297円かかるけど、他のところで1700円くらいのCDが900円で売ってたりするのでそれを考えるとお得。駿河屋でもレアなものがけっこう入荷していて、キャンペーンで送料無料ラインが下がったりするらしいのでそこが狙い目か。

 

9/6

 久しぶりに自分の音楽活動をまとめているサイトを見た。自分がサイトの更新をしていない間に、アップロードできるメディアの上限に500MBまでの制限がかかるという仕様変更があった。自分のサイトは500MB以上のファイルをアップロードしていたため、もう一切ファイルが追加できない。こうなると新しくホームページが作れる所を探さなければいけない。どこか良いホームページ制作サイトはないだろうか。

 

9/8

 最近ポイントに振り回されている気がする。楽天ポイントをゲームやらで少しづつ稼いでいるうちはいいのだけれど、買い物をするときの還元ポイントのことを考えだすともうヤバい。今タワレコではポイント15%還元キャンペーンをやっており、ペトロールズの「Problems」を買うなら今かと思っている。ただ駿河屋で買った方が安いし…という気持ちにもなる。

 あと、楽天リーベイツというポイントバックサイトの提携サイトにタワレコがあったので登録したら、「初回登録30日以内に3000円以上の買い物で500ポイント」というキャンペーンを見つけてしまったりした。先に知っていれば欲しいCDが出たタイミングで登録したのに。こうなるとタワレコでペトロールズと何かを合わせて買うか…という気持ちにもなる。「ポイントをちらつかせて商品を買わせる」という策略に完全にハマってしまっている。

 

9/9

 町を歩いていると「ミステリと言う勿れ」の宣伝で、全員アフロの被り物でチラシを配っている人々を見た。漫画やドラマには疎い自分だが、「ミステリと言う勿れ」では菅田将暉がアフロになっていることくらいは知っている。アルバイトだろうか。あそこまでする必要ないのにという気持ちが湧き上がり、なんとも言えない感情になった。

 

9/10

 ペトロールズの「Problems」が駿河屋で1100円になってたので買おうとしたら、通信販売手数料で570円加算されたので引き返した。普通だったらこれでも安い方なのだけど、自分は今タワレコポイントを700円分持っているので、それを使って新品を買った方が安いという結論になった。そしたらどうしてポイント15倍のときに買わなかったのかという気持ちにもなるし、もう何が何やらわからない。買い物の時にはポイント還元のことを考えるべきではないのかもしれない。

 

9/12

 家の近くの神社でやっていた祭りに行った。祭りって他のことでは代えがきかないエモさというか人の営みのパワーを浴びれる気がする。こうした祭りがあるたびに自分は1人で見に行くので家族から「ぼっちなのに祭りが好きだよね」と言われるが、好きなものは好きなのでしょうがない。

 神社の中は多くの人でごった返しており、たくさんの屋台の前に並んでいた。フライドポテトやフランクフルト、チョコバナナや金魚すくいといった定番の屋台からチーズドック、ドネルサンドなどの異国の料理の屋台もあった。他にも広島焼きや10円焼のほか、焼き鳥やからあげ、牛串といったガッツリした肉系もある。変わり種だとプロの人が映える写真を撮ってくれるサービスや、エアガンだらけのくじ引きがあった。

 これらの屋台を見回してみると、食べ物の値段がだいたい600円ほどする。冷やしキュウリにいたっては400円という法外な値段で売られている。こんな屋台を前にすると、600円あったらブックオフで1枚CD買えるよな、そういえばPeople In The BoxのAve Materiaがあそこのブックオフに500円であったな、とか考えてしまう。

 祭りに来ている人々を見てみると、制服の中高生や子連れが多い。地雷系っぽい人や木の切り株に座って宿題をする小学生など、 あらゆる属性の人間たちが祭りを楽しんでいた。お面をかぶっている人も多く見られるが、某ボカロ曲の影響か伝統的なキツネ面をかぶっている人が多い気がする。ぐずって泣いている幼児もいる。祭りに来ている人々はそれぞれがそれぞれのやり方で楽しんだり色々していた。

 ここまで言葉で書いても日本の祭り特有のエモさ、もしくはAestheticを表現できる気がしない。しかし日本の祭りには言葉にできない人間の生気と感傷があることを理解してくれる人は多いのではないだろうか。そうした言葉にできない空気を体感してなんとか自分なりに掴もうと、自分は今年も祭りに行く。

 

9/14

 ProCoのRATが気になっている。No Busesのメンバー2人がボードにRATを導入していたこと、そしてリーガルリリーのたかはしさんがギターマガジンで「RATを踏むのは“感情”なのでしょうがない」と言っていたことがきっかけでRATに興味がわいた。wowakaさんも初めて買ったエフェクターがRATらしいし、どんな音がするんだろうとYouTubeで演奏動画を漁ってみると、思っていたよりも自分の好みに合っているんじゃないかと感じた。

 そして今日、立ち寄ったハードオフで中古のRATを見つけた。ちょうど店内放送で「丸ノ内サディスティック」がかかり、「RAT1つを商売道具にしているさ」と椎名林檎が歌っている中、ガラスケースの中のRATに思いをはせる自分だった。

 

 

9/17

 CDの大幅な増加によりものの置き場がなくなってきたので、本と以前使っていたベースを売ってきた。まず本をブックオフに売りに行った。紙袋2つにけっこうたくさんの本を詰めて行ったので腕が死んだ。

 次に自作のアルバム「空の考察」「メンタルウェルス」「フィジカルヘルス」で活躍したCort GB34Aを売りに行った。このベースは高音域の変な部分が耳障りなほどジャリジャリしていて扱いづらく、ミックスの際にはハイミッドからハイの音域を思いっきりカットしなければならなかった。思い入れがないわけではないけれど、YAMAHAのSBVも買ったしスペースもとるので売ることに。これはセカンドストリートに売りに行ったのだけど、予想を大きく超えて7200円の値が付いた。最近楽器の相場が大幅に上がっていることを考慮しても、驚愕するしかなかった。それと同時に頭の中で大量の欲しいエフェクターや機材が浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返し始めたので、「ここで何か買ってしまったら負けだぞ」と自分に言い聞かせながら家路についた。

 ところで、ブックオフで査定を待っている間に店内をふらふらしていると、Oasisの「Stand By Me」のシングルを見つけた。CDを手に取った後いつもの癖でCDを裏返し、裏ジャケを見たときに自分はぎょっとした。そこに使われていたのは明らかに統一教会合同結婚式の様子だった。草 (草ではない) 。老夫婦の和やかなジャケットで油断させておいて、裏返したらこの写真とは。ただでさえ不気味な写真なのに前振りのせいでもっと不気味に感じる。オアシス側の意図はわからないが、自分の脳裏にはギャラガー兄弟のほくそ笑む顔が思い浮かんだ。

 

9/18

 親族の誕生日ということで、回転寿司に行くことになった。その日の朝になんとなく音楽を聴いているとリーガルリリーの「ノーワー」がかかってきて、たかはしほのかがこう歌っていた。

 「君は全てを体に入れてトイレで吐いた。」

 いい曲なんだけど、回転寿司の前に聴く曲じゃなかったかもしれない。ちなみにこの後寿司はおいしく食べたし、吐くこともなかった。


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9/20

 今まで生きてきた中で初めてサイゼリヤに行った。過去に行ったことはあるかもしれないけど、自分の記憶の範囲では1回も行ったことはなかったと思う。メニュー表を見てリゾットやハンバーグ、たらこパスタなどと悩んだが、結局定番のマルゲリータピザとたびたびネットで話題になる辛味チキンを注文した。

 しばらくして料理が来た。マルゲリータの皿にはピザを切る丸いやつが乗っており、自分で切るシステム。早速食べてみると、シンプルイズベストな感じの定番ピザの味がして、「ピザってこんな味だったな」ということを思い出した。自分は幼少期に食べたコストコのピザ以来、もっぱらスーパーにある薄い生地のピザしか食べてなかったので感動した。次に辛味チキンを食べると、思ったより辛くない良い意味で普通のチキンだった。普遍的で誰が食べてもおいしいという感じのチキンで、これは皆から愛されますわと思った。あと、チキンに骨がついているのを知らずにかぶりついて「硬っ」となってしまった。ピザを切らずに出したり辛味チキンの骨をそのままにしたりすることで、厨房の手間を省き値段を抑えることができてるのかなと思った。

 総括すると、自分が思っていた以上に満足感があった。コスパがいい。初めてなので定番のものを食べたということもあるけれど、小細工を使わずにシンプルでおいしいものを出しているという感じがした。そして思った以上にお腹いっぱいになる。機会があればまた行きたい。

 

9/21

 もやしもん痛車を見た。いや、ただもやしもんの細菌のキャラクターがデザインされているだけで、痛車というには萌え要素が足りないだろう。「もやしもんデザインカー」とでも呼ぶべきか。車にわざわざキャラクターをデザインするのは オタクくらいかと思ったら、こういうパターンもあるのか。

 

9/30

 聞くところによると、進行方向別通行区分が本当に解散したらしい。解散と再結成を何度も繰り返すバンドなのでまたかと思ったのだが、今回は本気らしい。自腹で東京に行くなんてことは夢のまた夢だった自分にとって、ライブに行って音源を買うことができないままだったのは一応想定内。しかし本気の解散となると、万が一自分が東京に行ってライブ会場で音源を買うという0.01%の可能性すらなくなってしまう。もうYouTubeSoundcloudで一部の曲を漁るしかない。

soundcloud.com

 

げねの日記 2023年 6-7月編

6/2

 「SIX HACK」の3話を見た。これからの展開が全く読めない中、強いインパクトを残したのはFranz K Endoさんだった。冒頭や途中の演出にEndoさんの映像が侵食してきている。ここで自分は気付いた。もしかしたらこれは大森時生 vs ダ・ヴィンチ・恐山 vs Franz K Endoの個性の殴り合いなのかもしれない。


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6/5

 ベーシストである兄弟が先日WarwickのRockBass Alien Standard 4stというアコースティックベースを買った。定価が14万のところを7万という半額ほどの値段で買えていたので、傍から見てもかなりいい買い物をしたのではないだろうか。自分の兄弟はなかなかの嗜好の持ち主で、現在普通のベースを手元に持っていない。持っているのは今回買ったアコベ、Bacchusのジャズべにピッコロ弦を張ったピッコロベース、6弦ベース、6弦フレットレスベースというラインナップ。

 その上彼はタッピングを主体としたソロベースを主なプレイスタイルとしており、そのプレイスタイルに合わせるためサドルを削り弦高を下げた。そしてブロンズ弦は硬く倍音が出過ぎているという理由から、エレキベース用のエクストラライトゲージ弦を張ろうとしている。この調子で変態への道を突き進んで欲しい。そして彼は今この曲を練習している。


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6/7

 スマホがもう限界かもしれない。自分のスマホは現在14GBのうち7GBが消せないキャッシュで埋め尽くされ、システムエラーの警告が頻繁に起こっている状態である。そんな状態なのでLINEなどの普段使いのアプリを入れるだけでもう容量がいっぱいで、まさにパンク寸前で動いている。

 そこでやはり考えなければいけないのは端末の買い替えである。自分が契約しているスマホキャリアは、iPhoneは使えるがAndroidだと自社の端末しか使用できないのが不便。どちらにせよ今の自分は実質的な月収がおよそ8000円なので、3か月ほどCDなどを買うのを我慢しなければならない。それまでもってくれスマホ

 

6/12

 最近ラジオの良さを感じ始めている。出先でかかっているラジオからたまに好きな曲が流れていると、少しテンションが上がる。この前はリーガルリリーやPeople In The Boxの新曲がかかってて嬉しくなった。Daft PunkBloc Partyとか洋楽もたまにかかる。今日はドミコがかかった。出先で何らかの作業をしているときに好きな曲が流れると、日常に音楽の狂気やカオスが少しづつ侵食していくようで少しワクワクする。

 

6/16

 「SIX HACK 検証」を見た。感想を書いてたらそこそこ長くなったので、別の記事にまとめることにする。


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6/23

 帰宅途中に、自転車に大量の荷物を纏わせて走る二人乗りのカップルを見かけた。そこまで広い訳ではない車道に対して大量の荷物が道幅を取り、車が通りづらそうでひやひやした。自転車の後ろにはナンバープレートのように「20XX/XX/XX~ 日本一周」と書かれた板がぶら下がっていた。まるで大きな挑戦をしている自分たちの存在をアピールするかのように、そのプレートは日本一周中であることを主張していた。その自転車を見ていると、日本を一周するということがなんだかひどく小さいものに思えてきてしまった。

 

6/27

 頭の中で「お前HIPHOP舐めてんのかお前 誰もが最上もが なりてえダライ・ラマ」をリピートしながら自転車を走らせていると、突如近くの教会の鐘がコーンコーンと鳴った。ふと視線を向けると、教会から出てきた新郎新婦に周りの人たちが白い花びらを撒いていた。絵に描いたような結婚式の風景だった。自分は未来永劫こうした風景を生で見ることはないだろうと思っていたので、その光景になんだか非日常を感じた。でもブライダル関係の働き手の人はこれは日常なんだろうなあとか思いながら、その場を後にした。

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7/6

 道で散歩中のデカいモフモフした犬を見た。大型犬まではいかないけれどそこそこデカイ犬であり、体をモフモフさせながら歩いていた。その犬のモフモフは相当なボリュームがあって、ペットにあまり興味が無い自分でも二度見してしまった。

 

7/10

 Effects Bakeryのあんバターコッペドライブが気になる。最近DAW上のギターの音作りで悩むことが多くなり、今持ってるBognerの他にもう1つタイプの違う音が欲しいと思っていた。あんバターコッペドライブは、ブルースブレイカー系だとかBD-2に似てるとか言われているエフェクター。自分はブルースブレイカー・BOSSのBD-2のような原音をそのまま歪ませる系や、MXR Timmyのようなトランスペアレント系が気になっていたので、この安さでそっち系統の音が手に入るのはとても魅力的。それに加えて、聞くところによるとBD-2より歪まないらしいのも自分にフィット。BD-2が気になるけど主にローゲインで使いたくて、あまり深い歪みはいらないという時には良い選択肢かも知れない。ついでにあんバターコッペも食べたくなってきた。

 

7/12

 今現在よく通っている道の途中に川の上を渡る橋がある。そこの川の風景を橋の上から見ながら歩くのが自分の日課になっている。川の中洲には毎朝カモメが集まっていて、陸でじっと動かずにいたり水面を泳いでいたりする。今朝はカモメが魚をくちばしでくわえて飛んでいるのを見た。毎日同じところを通っていると、こういうレアイベントに遭遇したりするんだなあと思った。

 

7/18

 中古でLAMAの「New!」と「Modanica」を買った。「Blind Mind」や「Strawberry Burn」が好きでよくSpotifyで聴いていて、それならCDを買ってしまおうと思って買った。SUPERCARの2人がいるのもそうだけど、自分としては田渕ひさ子さん (元NUMBER GIRL) と牛尾憲介さん (agraph) が好きで、この2人が一緒にやっているのが嬉しい。

 「New!」の特典DVDにはMV集がついていた。自分は昔に「Cupid」と「Fantasy」のMVをケーブルテレビで見たことがあって、当時SUPERCARを知らなかった自分は出演している男女をメンバーだと思い、そのように記憶していた。時が経って改めて見ると、出演しているのはナカコーさんやフルカワさんではなく、全くの別人だった。

 

7/22

 今日は家の近所で夏祭りと花火大会があった。少しだけ行って、夏祭りの空気感を味わってきた。夏祭りには人間のエネルギーが凝縮されている感覚がする。夜には、地方都市の端に位置する町にしては規模の大きい花火が打ち上げられた。丁度花火が上がる位置にきれいな三日月が浮かんでいて、相当いい感じの状態で花火を見ることができた。花火を見ていると、頭の中にdavidkandersonの「f.i.r.e.w.o.r.k.s.」が流れてきた。davidkandersonさんは、ノスタルジックな情景ととても親和性がある曲を作ると思う。自分もこういうものを作りたい。

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7/24

 BOSSのLMB-3って、リミッターの名を冠してはいるが実質コンプレッサーではないのかとふと思った。LMB-3はレシオを1:1から∞:1まで調整できる。リミッターは基本レシオが∞:1 (もしくはそこ付近に) 固定で、逆にレシオが1:1だと全くエフェクトはかからない。その間を良い感じに調整するのがコンプレッサーだ。レシオをここまで広く調整できたらそれはもはやコンプレッサーなのではないか。

 

7/28

 幼稚園の横を通った時に、園庭から「全員わかめになれ!全員わかめになれ!」と叫ぶ声が聞こえた。なぜわかめなのだろうか。こういう子ども特有の支離滅裂な言語感覚にはなんか惹かれるものがあって、自分も参考にしたいと思う。

 

7/29

 久しぶりに、公民館へドラムを叩きに行った。普通の音楽スタジオよりも公民館は安く使えるので、非常に助かる。スネアを叩こうとして膝を思いっきり叩いたりしたけれど、いい感じの練習ができたと思う。前まではただドラムを叩いてるだけみたいな感じだったけど、今回はリズムを意識して自分のビートを刻めるレベルに少し近づけたと思う。

 

7/30

 NHKの「まやまやぽん」という番組でやった「まやまやぽん体操」という曲が批判を浴び、それがきっかけで陰謀論界隈で話題になっている。この曲はマヤ文明の生贄の儀式をネタにしたものらしい。サブカル界を席巻しているあのさんやサイコとして名高いトム・ブラウンのみちおさんも出ているし、意図的なブラックジョークだろう。しかし狙いすぎて露悪的になっているのが批判の原因のような気もする。

 その流れでなぜか坂本慎太郎さんの「あなたもロボットになれる」も引き合いに出されていた。この曲は前からいわゆる陰謀論界隈では話題になっていて、「みんなのうた」で流されたなんて噂がまるで真実のように言われている。この曲 (そしてこの曲が収録されているアルバム「ナマで踊ろう」自体) はディストピアへの風刺ではあるのだが、そこで坂本さんが描いた未来のイメージが陰謀論界隈と共鳴してしまったらしい。なぜか「あのさんと坂本さんがなんか似ている」と言い始める人まで出てきている。どこをどう見たらそんな思考回路になるんだ。


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 そこはいいのだが、自分が一番気になっているのは全く触れられないトム・ブラウンのみちおさんの存在。いろいろ言われているのはあのさんばっかりで、まるでみちおさんはいないものとして扱われているよう。皆みちおさんがヤバいものという共通認識を持っていて、みちおさんを恐れているのだろうか。逆におもしろい。

 

7/31

 炭酸水メーカーが気になる。この前濃縮還元のオレンジジュースに炭酸水を混ぜて飲んでみたら、かなりおいしかった。濃縮還元のジュースを使うことでより本来のオレンジ感が強い味になるし、炭酸水でオレンジジュース特有の喉につっかえる感じも薄まる。紙パックのジュースにはいろいろな果物のジュースがあるので、それを使えば様々な味の炭酸ジュースを作れるんじゃないかと思う。しかしやっぱり市販の炭酸水を買った方が安いだろうか。